スポンサーリンク
スポンサーリンク

【ゾフルーザ】耐性ウイルスへの対策について。来期のインフルエンザ治療薬はどうなる?

とある勉強
この記事は約4分で読めます。

初めまして、とある薬学生です。

今回はインフルエンザの新しい治療薬として開発された「ゾフルーザ」の進展について紹介します。

2018年の発売以後、1回で効き目があることから日本国内で大きく話題になりました。

その後出現した、耐性ウイルスへの対策はどうなっているのかをまとめました。

スポンサーリンク

ゾフルーザについて

一旦ゾフルーザ発売から耐性ウイルスに関する経緯をおさらいします。

ゾフルーザは塩野義製薬が開発しました。

  • 2018/3月 ゾフルーザ販売開始
  • 18/10月~19/1月 約560万人分を供給
  • 1月下旬 国立感染研究所が耐性ウイルスを発見
  • 3月 ゾフルーザを飲んでいない人にも耐性ウイルスが見つかる
  • 4月 日本感染症学会が緊急講演会を開く

日本感染症学会は名古屋で開かれました。

ゾフルーザはこれまでのインフルエンザ治療薬とは違う作用でウイルスの増殖を抑えることが出来ます。

そのため1回の服用で治療が終了する点や効果の発現が早い便利さもあり、2018年3月以降にインフルエンザにかかった方は服用経験がある人もいると思います。

インフルエンザ治療薬全体の割合からすると、約3割相当が供給されたそうです。

ゾフルーザと耐性ウイルス

実は、臨床試験(治験)の段階から耐性ウイルスが発生しやすいことは分かっていました

その割合は子供で23%、大人で10%という数値でした。

子供の方が割合が高いことが危険視されており、服用する際の注意点として説明するように医師への情報は行き届いていたようです。

しかし、この耐性ウイルスもヒトとヒトの間でうつることは分かっていませんでした

なぜならここまで急速にゾフルーザの使用が普及する予定ではなかったからです。

特に今期に流行した「A香港型」ウイルスの患者に関する解析では、大人277人中28人から耐性ウイルスが発見されました。

この約10%という低くはない値ですし、治験で立証されていた数値と同等でした。

また、この28人中の3人はゾフルーザを服用していなかったことも重要視するべき問題点です。

今期に流行したこの「A香港型」のインフルエンザは例年のものよりも症状が悪化した際の高熱と、子供のインフルエンザ脳症の発生率が高いことが分かっています。

これによる高齢者の死亡率も高いことから、医師もゾフルーザを多く処方したと考えられます。

まとめると

  • 耐性ウイルスの可能性は発売前から分かっていた
  • 服用していない患者からも耐性ウイルスは発見された
  • 死亡率や脳症の危険性から処方が増えた

事実、耐性ウイルスの発生を抑えることが出来ればゾフルーザはインフルエンザに対して非常に有効な治療薬です。

しかし耐性ウイルスが出ることは、インフルエンザウイルスの変異を引き起こす可能性をより高めるかもしれません。

来期の流行に向けての対策

今期に関しては、ゾフルーザが使用されてからシーズンの中盤が過ぎてから耐性ウイルスが重要視されました。

従来用いられてきた「タミフル」との併用で抑えられる可能性もあるそうです。

なので、単剤処方から併用でゾフルーザが用いられるかもしれません。

私の大学の「感染症学」の講義でゾフルーザの議題が上がりましたが、既に「耐性ウイルスをどうやって抑えるか」という問題点は学生レベルでも話し合っていました

抗菌薬の耐性菌と同じ要領であれば、従来の対策法で耐性ウイルスの出現も抑えることが出来るかもしれません。

恐らく一筋縄ではいかない事は分かっていますが、来期に向けて何らかの対策は講じられることでしょう。

このままでは、

インフルエンザ患者さん
インフルエンザ患者さん

ゾフルーザ?耐性ウイルスが出るから飲みたくない!

といった患者さんが増えたりすることで混乱を招く可能性があります。

今期のゾフルーザの問題点は

通常の季節性インフルエンザに対して、単独での大量使用

です。医師側の耐性ウイルスに対する懸念不足もあるかも知れませんが、簡単に言うと新薬に飛びつきすぎたのが原因です。

治験の段階から、耐性ウイルスの発生が予想されていたのにも関わらず止められなかったのは塩野義側の対策不足もあるでしょう。

しかし、患者側も説明される前から耐性ウイルスとゾフルーザに対して知識を持っておけば防げたかもしれません。

この夏には日本感染症学会が何らかの措置の指針を決定するそうです。

医師や薬剤師からの服用方法を説明することの徹底や、服用する条件の厳格化などが適切だと私は思います。

インフルエンザ患者さん
インフルエンザ患者さん

インフルエンザでしんどいし、早く熱下げたいからゾフルーザ下さいって言おう。

こう思う方が多いのは分かりますが、医師と薬剤師の決定には理由があります。

来期からは耐性ウイルスが減る方針でゾフルーザが処方されます。

最後に

私はインフルエンザの予防接種を打ったことも、かかったことも無いのでインフルエンザの辛さは分かりませんが、大学でも研究室で流行して予定していた実験が吹き飛びました笑

インフルエンザはしっかりと予防することから治療を始めたいですね。

最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。ブログの感想、薬についての質問などあれば、薬学生として知っていることなら知識としてお答えします!DMお待ちしてます!
とある薬学生Twitter: https://twitter.com/yakugakusei_ YouTube; https://www.youtube.com/channel/UCD8Pe8Lk45TlKvd0KtextJw

コメント

タイトルとURLをコピーしました