初めまして、とある薬学生です。
生活習慣病の一つであり、時に死に直結する病気である脂質異常症について一般の方向けに説明します。(医療を学んでいる同志に向けては別途記事作成中です!)
①種類と診断基準
脂質異常症は三種類に分けられます。
・高LDLコレステロール血症(LDL-C 140mg/dL以上)
・低HDLコレステロール血症(HDL-C 40mg/dL未満)
・高トリグリセライド血症 (TG 150mg/dL以上)
*LDL-C=LDLコレステロール、TG=トリグリセライドです。



一般的にLDL-Cは「悪玉コレステロール」、HDL-Cは「善玉コレステロール」、TGは「中性脂肪」と呼ばれているものです。三種類の分類は噛み砕くと、
・高LDL-C→悪玉が多い
・低HDL-C→善玉が少ない
・高TG→中性脂肪が多い
三種類に分けられると言いましたが、高LDL-Cのみ、境界域(LDL-C 120~139mg/dL)というものが存在しています。これは治療の必要があるリスクの高い病態を合併していた場合のみ治療の必要性を考慮します。
②脂質異常症の何が怖い?
生活習慣病はその名の通り、生活習慣に起因して起こりますが脂質異常症に関しては単に脂質が高い食事を摂ったから診断されるものではありません。
脂質異常症の「脂質」とは脂質の高い食事を指しているのではなく、身体の中で代謝を行っている脂質を指しています。なので、血の中の脂質が多いということは臓器の中がより高く漏れ出しているというイメージを持っておいて下さい。



これだけ身体の中が蝕まれているにも関わらず
最も怖いのは、自覚症状が無いことです。
そして知らず知らずのうちに体内では動脈硬化が進みます。その結果
脳梗塞、狭心症、心筋梗塞に繋がります
特に高TG血症は糖尿病と高確率で合併するので、家族や友人に2型糖尿病の方がいるならこの記事を見せて危機感を煽ってあげて下さい
③どうやったら治る?
診断後、きちんと定期健診など行っている方であればすぐに薬物治療を始めることはありません。
程度にもよりますが体内の脂質異常を改善するためには
食事療法と運動療法が第一
食事を改善し、運動をしても目標値を達成できなかった場合は薬物療法に切り替えます。
最後に
脂質異常症の怖さが分かっていただけたでしょうか?病院の医師の方々も口酸っぱく仰っていますが、健康を維持するためには食事と運動、定期健診に勝るものはありません。ぜひとも心掛けたいものです。
詳しく知りたい方はがっつり医療用の記事もあわせてご覧ください(現在作成中)
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